私は今は一応都会に住んでいるのだけど、必要なものはほとんど通販で調達していて例外は靴ぐらいです。
その理由は以前にも少し触れましたが、一番には店屋に買い物に行く時間があまり無いことと、店員の態度に失望する割合がことパリに来てから非常に高くなったからなのでした。
フランスでも日中は家に居ない人が多いので通販の受け取りは配送業者が街中の契約店に届け、店の営業時間内に受け取りに行くサービスが普及しています。日本での宅急便をコンビニで受け取るシステムと同じようなものですね。
フランスではコンビニなど無いのでその辺のクリーニング屋、靴屋、よろず食品店(アラブ人経営のコンビニもどき)、本屋、花屋などあらゆる業種の契約店が受け取り場所になっています。
真面目に荷物を探さない
先週の半ば、注文した荷物到着の通知メールをもらったので早速受け取りに指定しておいた家の近くの地下鉄駅のそばのメガネ屋に仕事の帰りに行ってみたのでした。
ちょうど先客が2人も居て結構混んでいたのですが、応対に出たきれいにシニヨンアップ髪で決めた長身系の女性店員が並んでいる私たちに名前をそれぞれ聞いたのです。
みんなそれぞれ、S,なんとか、とか、Tなんとかと答えていたので私も同じように頭文字+苗字を言ったのですが、一体何人もの人の荷物を名前を一回聞いただけで探せるのかなという疑問がそこで湧いて来ました。
果たして前の女性はすぐに荷物をもらい、受け取りにサインして出て行ったので今度は私。
もう一度名前を聞かれ(ほら来た、憶えてない)また同じことを答えたのですが、
そのシニヨンはちょっと探して
「そんな名前では来てませんね、プレノン(苗字ではなく名前の方)は何?」
と聞いてきたので名前の方を答えたのですが、それでも
「そんな荷物は届いてません、本当にウチの店に届けたと確認メールが来たのですか?」(ろくに探してもいない)
運の悪いことにメールを印刷しようにも家のプリンタはとっくの昔にカートリッジ切れで使えないので印刷はしてなかったのです。そもそも通常どこの店でもそんなものは無くても身分証明の滞在許可証掲示だけで受け取りには問題は無いし、以前この店で受け取った際も不要でしたので持参せず。
「ええ。おタクの店名と住所でしたよ」
と何度言っても、
「この先に同じような店があるからそこと間違えてるのでは?とにかくあなたの荷物はありません!」
「そんな馬鹿な、同じ通りにもう一軒オプチックなんとかというメガネ屋があるのは知っているから店の名前と住所には気をつけて届け先を指定したんですよ」
「配達人が間違ってあっちに持っていったんですよ。とにかくありません、さようなら」
とりつくしまもありませんね。他にも人が待っているし、第一混んだ地下鉄に30分立ち通しで疲れて帰ってきてこれから犬の散歩もしなければいけないのでそこで退散、時計を見ると店に入ってから10分間も費やして結局用事は果たせなかったのでした。
さて、とにかく犬の散歩が終わって家でメールをチェックするとやっぱりその店に配達になっています。
私はスマホは持っていないのですがこんな時すぐその場でメールを掲示できるので便利かな?と。しかし費用対需要を考えると購入には踏み切れません。買うならタブレットかな。
確かに以前近くの別の店に持って行かれたことも
以前別の店を利用した際に別の店に配達されたのですが、その時は店の主人が結構探してくれた上での案内で、しかも受け取ってみると配送の関係で最寄の別の店に届けた、という書き込みがちゃんと荷物にしてあったので間違えて別の場所に届けた訳でもなかったのです。
いっそ<間違えて配達した>方のメガネ屋に行って見ようとも思いましたがなんだかそれも無駄足になる予感、そもそも間違えて持っていってもそこにはデータとして登録されていない訳でこちらが行ってもサインも出来ないし受け取ることは出来ない筈、おそらく再度配達管理拠点に差し戻し、正規の届け先店に配達し直すと言われるのが落ちです。
それで証拠書類としてメールをプリントして持参することにしたのですが家のプリンタが使えないのであくる日職場で他のもののついでに一枚紛れてこっそり印刷させてもらいました、裏紙で。
どうせ一回見せるだけだから。
結局2分で見つかったのです
さて週日の帰りに行くのは疲れるし雨模様なので、土曜の昼頃再訪。
お昼時のせいか客は誰も居ない、あのシニヨンは奥のカウンターに座っていましたが今度は男性店員が対応してくれました。ですがもうしゃべる気にもならないので黙ってメールのプリントアウトを掲示、彼は
「ちょっとお待ちを」
と、滞在許可証を持って小荷物保管所に。これが本当の探し方でしょうね、でも持って行くならメールのプリントの方を持って行って欲しいところ、滞在許可証を他人に持ち回されるのは結構気が気では無いのですよね。
2分もしないうちに荷物の箱を持って戻って来ました、サインして終わり。
しかしまだこちらが滞在許可証をポシェットにしまってる最中に
「はい、どうも、さようなら」
と背中を向けて奥に。向うには悪気は無いとは思うけど、どうもパリではこういう対応が多いような気がします、いかにも客をさばいているという感じで嫌ですよね。
もちろん全部がイヤな店ではないけど
買い物ならずただ単に荷物を受け取りに行くだけでもこんなストレスがおまけに付いてくることが結構頻繁に起こります。
これは私だけがそう感じているのでもないと思います。何年か前にフランスのテレビでもパリに住む日本人が飲食店や一般の店での対応にげんなりしているとインタビューに答えている様子が放映されています。
http://www.dailymotion.com/video/x38o41_syndrome-de-paris_people
(パリ症候群)
フランス人でも気付いて指摘しているホスピタリティの無さ、残念ながらそれがパリの一般的なカスタマーサービスなのです。
コメント