先日とんでもない賃貸人を入れてしまうと自分所有のアパートや家がたいへんな事になってしまう、という話をしましたが、さて
大家とか隣人はどうなのでしょう?
大家を選びましょう
大家はフランスの場合、パリ以外なら選べると思います。
パリは何しろ、貸し主絶対有利市場、住みたい地区にはあいにく物件が殆ど無いことなどざらにあります。
おまけに賃料の相場が半端なく高いので、自分の経済状況と照らしあわせて広さ、階数など妥協しながら候補を決め、しかも最終的には大家による<審査>が絶対あります。
収入の証明として給与明細、会社の雇用証明書、保証人の有る無し、その他(外人なら国籍なんかも関係あるでしょうね)などの書類をありったけ揃え、面接後の連絡を待つのであります。
不動産屋を通しても同じこと、決定権は相手にあるので「あなたには残念ながら貸せない」と言われたら他を探すしかありません、大家を選んでいる余裕など殆どありませんね。
こんな異常なパリにどうしても住みたいとか住む必要がある人はもう運を天に任せるしかないでしょう。
<印象的>な大家さん
パリでは何回かアパートを替え、色んな大家さんに出会いました。
その中でも印象に残った大家さんについて。
- 大家1 自分の息子に住まわせるため、退去依頼を出して来た。これは当然の権利だけど、いやらしいことにhuissier (執達吏、執行吏)を通していて、そのhuisserからの「6ヶ月以内に退去しなければ云々・・・・」の手紙が郵便受けに入っていた。家賃不払いでもあるまいし・・・、
本来配達証明付き書留で退去依頼を送付するだけでいいなのに本当にやな感じ・・・。 - 大家2 問題アリ(上の階の住人が精神的に若干おかしく夜中にシャワーを鼻歌を歌いながら浴びたりの奇怪行動の数々)のアパートであったので、転居を申し出たところ退去1ヶ月前の直前の申し出であったが敷金を全額返金してくれた。・・・恐らく環境的に欠陥があったことを知っていたからの善処だけど、こんな大家さんはフランスでは実際問題珍しい。
- 大家3 とにかくケチ。アパートは1940-50年代の建築だったが殆ど改修してないまま貸していた。フローリングは痛み放題、電気配線は当時の大昔のまま、湯沸かし器も恐らく20年ほど前の代物がそのまま付いていた。おまけにトイレの天井から雨漏り。パリは雨降りが多いのでトイレに入る度に傘をさしたくなるほど(実際は狭さのため不可能)。殆どボロボロだったが唯一南向きテラスが気に入って(それも外壁が落っこちそう)過ごしていたが引越し直前に電気系統の故障が2度、直後に湯沸かし器が壊れて業者を遣したのはいいけど、「まず、修理してみてどうしても出来なかったら新しいものに交換しろ」と言っていたらしい。もちろん業者は面倒な事は嫌だから即取り替えていた。
極めつけは退去時の点検の際何も指摘され無かったのに後から洗面所の流しにひびが入っている(これは最初からあったのに入居時の書面には大家は何も書いていなかった、後から思うとこの交換は我々に負担させようと考えていたのかも)と、交換費用を差し引いて敷金を返して来た。
ケチなくせに今度は金のかかる配達証明付き書留で連絡して来たのには微笑んでしまったけど。
本当に、いろいろ・・・。大家はそれでもある程度選べますよね。
特にここみたいな地方都市だと、部屋もより取り見取りに近い感じ。
安いですよ、家賃。
隣人は本当に運次第
しかししかし、隣人についてはどこの街でも下見時になどまったく予想もつけようがありません。ひどい隣人、特に騒々しい隣人などに当たったら大変。日本よりタチが悪く、下手に出て静かにして欲しいと言っても無視、管理組合に相談の手紙を出してもまったくなしのつぶて、なのです。
大家も遠くに住んで居たり等で基本干渉はありません。そして相手が物件の持ち主で借家人では無かったりするともうアウト。出て行きませんよね、絶対。
あっちが出ていかないならこっちが出て行くしかない、そんな状態に陥ります。
さて、
まさに今の階下の住民達がそれ。最初子供が2人で夜中までまるで家ネズミの様に走り回る音がすごいので気をつけて欲しいと言いにいったら、逆切れされてこっちが叱り飛ばされ(面の皮が象のように厚いのね)そして生活保護でもらう金で新しい車を乗り回す怪物たち、そこの家賃は改装費用がかかったせいか大家さんが設定した家賃は標準より3割は高いけど、生活保護から全て出てるからタダ。彼らは上下隣に迷惑かけながら2家族プータロー生活を満喫してます。
フランスは本当に、こういう人達が多いのです、制度があるから、利用して何が悪い、と。日本の様に生活保護をもらうことへのためらいなど殆ど無いのであります。
念のため言っておきますが階下の住民は移民系ではありません。
しかし<2家族>というのは、実はシングルマザーが2人寄り集まって住んでいるのですが、ほぼ連日男性が出入りしています。ダンナが仕入れて来た情報によるとこの男性はどちらかの女のヒモで子供の父親らしい、とか。こんな驚き一家であります。
でも、幸いな事にこの生活保護フリーク達はこっちが出てく事に決めたとたんに越して来たので、<ぎりぎりセーフ>だったかな、やれやれ。
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