フランスにもオートマだけ運転できる免許があります
先日はフランスそしてヨーロッパにもAT車が増えてきているというのをご紹介したのですが、そのうち日本のようにオートマしか運転しない人がたくさんできるのではないでしょうか。
仕事で社用車を運転しなければいけないなら多分会社の車はマニュアル車がまだ多いので文句は言っていられないのですが、自分のAT車しか運転する機会が無いならオートマの運転の仕方だけを練習すれば良いわけなんですよね。
そしてなんと日本と同じオートマ限定免許も2017年1月から設定されていました。これは当時あんまり話題にもなってなかったようなので始まったのは知りませんでした。
日本のAT車ほぼ普及&オートマ限定免許ができたのがバブル末期の1990年代初めなので、2017年開始のフランスはなんと30年ぐらい遅れてます。2021年後半の現在、この田舎都市でもAT車がやっと普及してきたのですが、古いクルマに乗り続けている人もすごく多いんです。(というか中古で手に入れ、それをまた転売するケースも多々あるようでみるからにボロくて15年以上落ちぐらいとかは、ざらに見かけます)地方では日本に比べて公共交通機関がお粗末なので車がないとやっぱり生活できないどころか仕事も手に入らないので文字通り単なる足代わり、古いクルマ(=昔ながらのマニュアル)ということですね。
ところで、普通自動車一種免許MT車、つまりマニュアルもオートマも運転できる普通免許はフランスではpermis Bといいますが、オートマ限定で免許を取った場合はBの他に78いうコードが運転免許に記載されています。
も一つオマケに日本の免許を書き換えた場合、マニュアル車も運転できる免許では70 Jというコードもくっついてきます。これは外国(70)で発行国が日本(J)の免許を書き換えたというコードだそうで私のものがそれです。日本のオートマ限定免許を書き換えた場合は・・・見たことないのでよくわかりませんが、おそらく70 Jと78が両方とも付いてるはずだと思います。
オートマ限定免許の人気が上昇中
そして最近、オートマ限定免許の人気が大都市周辺を中心に高まっています。その一番の理由は、自動車学校での教習時間が13時間(もちろんダメな人は追加時間要)で済むので、従来の免許より7時間少なく、その分費用が節約でき、早く取得できるからということらしいです。
家にあるクルマがAT車なら手っ取り早く安く免許を取れる方がいいですよね? それに安く上がるのは大歓迎というわけです。
需要と供給の関係から、大都市の郊外などでは近所でATの教習車も備えているところは見つけやすいでしょう。地方ではまだまだかと思いますが、増えてきています。私の居る南仏の隅っこの田舎都市でもこの1年ぐらいでAT車がガンガン増えてきて、結構近所にオートマ教習コースを始めた自動車学校もありました。パック料金が学科教習+学科テスト+13時間実乗教習+認定試験、教本などオール込みで800ユーロ弱と結構なお得値段です。
ですけれどオートマ限定免許そのものができてからまだそれほど経ってないので、今現在AT車に乗っている人たちは、私のように普通のギヤ変換+クラッチ操作で取った免許でAT車に転向した人がほとんどでしょうね。
「AT限定解除」も可能です
さて、オートマ限定免許でドライバーの仲間入りをした人々も、やっぱりいざという時に備えてマニュアル車の運転の方法も習っておきたい場合も多々あります。
その場合は日本と同様、「限定解除」をすればいいのですが、フランスの場合運転免許技能試験場での一発合格は試験場そのものが無いのでありえません。オートマ限定免許を取った後少なくとも3ヶ月以上経過した後、一般の自動車学校で講習と認定を受けることになります。日本の教習所では基本的に4時間、それも構内講習でいいのですが、フランスの自動車学校は路上講習(路上しか無い!)、7時間の講習(費用はおおよそ300ユーロ前後)を受けます。この後、認定証明書を持って普通のpermis Bへの変更手続きをします。
あっ、自動車学校通いをフランス語の上達の手助けにしたいという場合は別ですよ。でも教官がみんな外人に優しい保証は無いですよね。
相性もあるんでしょうけど、日本の教習所にもよくイヤ~な教官いますよね、そんなのに当たったらまたストレス・・・。(私が横浜で教習所通いをしていた時も嫌な教官が若干いましたが、その中の1人にあまりにイヤミばかり言われたのでもう30年以上も前なのにまだその時の嫌味が忘れられないのがいたんです。運転技能には全く関係の無いことに嫌味を言われ続け、余計にやる気無くしました。確か2、3回その教官に当たったと思います。「アイツがハンコ押してくれなかったので時間とオカネがそれだけ余計にかかったんだ」です!)
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