引越しが後半年ほど先に迫ってきたので、以前から考えていたかさばる日本語書籍を売ろうとパリの古本を扱っているお店に行きました。
お昼休みのうちにオペラ界隈の店までひとっ走り。
*2017年4月10日:このお店、ブックオフオペラ店は2015年末で閉店しています。
到着してからわずか2分で査定+買取が終了。
査定の中身
今回持っていった本は2冊、一冊は日本で買ってフランスまで持って来た(送った)実用書。
1400円で買った本がなんと1.5ユーロ(=約200円)。日本からの送料も合わせると8分の1以下の価値しかないという計算になってしまいました。
もう一冊。なんと、「値段がつけられません」とのこと。
これはパリに来て2年目ぐらいの時、日本から来た観光客の方からの頂き物。
・・・おそらくは空港で購入して、機内で読んだ後持って帰るのが重たいからくれたと思いますがもらった当時はありがたくいただいた当時まだ流行作家だったH氏の小説。
一回読んでそのまま本棚の飾りになっていました。
値段がつけられなくても持って帰りたくないのでそのまま寄贈して帰途に着きました。
その後ちょこっと入ってランチを取ったヘルシー・ファーストフードのお店にてコーヒーを飲みながらあれがその後店舗でどんな値段がつけられて並ぶのか、興味が湧きました。
値段を想像すると・・・・
まず実用書。趣味臭100%の占いの入門書。これは1.5ユーロで買って10ユーロぐらいの値段で売るのでしょうか?
そして、次の小説本(一応初版です)はタダで〔仕入れて〕うーん、格安モノコーナーでそれこそ2ユーロ均一で並んでいる本の仲間入りでしょう、おそらく。
やはりビジネスで古本を扱っている業者さんはシビアですね。
古本を生かそうなどというリサイクル発想は皆無です、当然ですが。
昔の頑固古本屋おやじもシビアだった
大昔、学生の頃友人が一年先に卒業する前に話していたことを懐かしく思い出しました。
「部屋にある要らない本、授業に使った本やレポート作成のネタ本、娯楽本、ひっかき集めてクルマに放り込んではるばる横浜の自宅から学校近辺の古本屋に持ち込んだけど、クルマに一杯積んでいった本がそこのオヤジに買い叩かれてすずめの涙より安かったよ、馬鹿らしいけど整理しないと部屋が片付かないんでしょうがなかった、なんだよ、これ」
古本屋の形態は変わったけど今も昔も同じ、古本は「商品」なのですね。
商品価値の無いものはタダあるいはタダ同然の値段しかつけられませんが、業者さんはそんなものにも最大限利益を上げさせるためにちゃんと値札を付けて店に出してくれます。
さて、
私が持っていった本、誰かが買って楽しんでくれたらいいのですけど。
これぞリサイクル。
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