フレンチ・トーストって言っても通じない

この写真、古い台所レンジですが、フライパンでは何を調理中でしょうか。

そう、フレンチ・トーストです。
でもフランスではフレンチ・トーストと言ってもまず通じません。うん、みるからに英語の名前ですよね。

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”フランス”と名前が付いたメニュー

料理にフランスと名前が付いたもので日本では
「フランスのパンのおやつだよ」
ということでとてもポピュラーになっているのが、フレンチ・トースト

そうですね、もうおなじみのメニュー、なのですがご存知の通り料理とまでは行かないちょっと固くなったパンを利用したお手軽なおやつです。

フレンチ・トースト、というのだからフランスで始まったメニューなんだなと思っている人も多いですね。ですが実は同じメニューが色々な国にあるようで・・・・。

国によって様々な<フレンチ・トースト>

カナダでは”パン・ドレ”(=こんがり色のパン)、または”パン・ペルデュ”(=失くなったパン、固くなってそのままでは使い物にならない)と呼ばれ、メープルシロップを添えることも多いそうです。
USA(アメリカ合衆国)では”フレンチ・トースト”、実は日本人に馴染みの名称はここから来ています。
なんでも大昔ニューヨーク州にあるお店でメニューの一つにする際に、店主のFrench氏の名前を取って”French’s Toast”とするところが、文法のミスで語尾のアポストロフィ+sを付けなかったため”フレンチ・トースト”として親しまれ、時とともにこのパン料理の名前とされたとのことでした。
日本にはこの名前のまま、まずはアメリカから伝わったようですね。
スペインでは”torrija(トリッハ)”と呼ばれていますが、伝統的なレシピはスペインによくある多量のオリーブ油を使ったもので、揚げパンに近いです。

トリッハ。まるで揚げパン。

その他オランダやドイツ、エストニアなど北部ヨーロッパにも同様のパンの食べ方があるのですが、この起源はおそらくローマ時代ではないかと言われています。

フレンチ・トーストの名前で伝わったため日本では長いことフランス発祥のおやつという固定認識がありましたが、フランスでは主に”パン・ペルデュ”、と呼んでいて古いパンのリサイクル物なので普通カフェとかのメニューでは見かけません。

パン屋さんでも売っていません。基本的に家庭で固くなったパンを利用してフライパンで作るおやつ、といったところです。

最近は逆に新鮮なデザートとしておしゃれにアレンジしたスタイルで出すレストランも出てきました。・・・さてこれが昨日かおとといのテーブルパンの残りのリサイクル物なのかどうかは不明です・・・・。

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