キーに無い字が多いフランスのキーボードの不思議

*写真はフランスのパソコンの一般的キー配列はAZERTY。英語などの多数派と違って左手の指の位置が微妙に違います。そして、写真では見えないのですが、Mの位置がとんでもないところにあるのです。

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フランスのPCキーボードはひと味違った配列です

今日しばらくぶりにパソコンのキーボードを眺めていました。
しばらく掃除してなかったのでそろそろ、と雑巾を持って来たのですが、 

そういえば、フランスのキーボードはとんでもない配列なのだ

と改めて気がつきました。← これって久しぶりに感じたことです。
2001年にフランスに来た時はあんなに異常に感じたのですが、慣れって怖いものですね。

AZERTY配列

上の写真からおわかりの様に、文字のキーの一番上は左からAZERTYと並んでいるキーです。
これはフランスとベルギーのフランス語圏で販売されているパソコンの標準仕様となっていますがその起源は19世紀末、およそ120年前のタイプライターのキー配列が既にこの型でした。

英語圏を中心に日本を含めQWERTYのキーボードが世界の主流ですが、このフランス型のキーボードは頑なにフランスのキーボードという位置を守っています。

Mの位置は、真ん中の段でLの右隣にあります。
そしてAとQ、WとZが真逆。

わたしはこのせいで仏語モードにした際、ミスばかりしてます。・・・(ため息)

ちなみにドイツ語圏ではまた別のQWERTZという配列だそうですが、私はドイツ語圏には行った事が無いので実物を見たことはありません。

世界で広く使われている標準型QWERTYは使用頻度の高いキーを真ん中へんに持って来たそうです。
しかしフランス型のAZERTY、ZはともかくもAってフランス語でも良く出てくるのになぜQと場所を交換して左の端っこにされたのか。
単に英語に対抗しただけなのでは、と勝手に推測してしまいますね。

このキーボード、やはりフランス人にとっても使いづらいらしく、現在新たな規格のものを創る計画が進行中とのことですが、一旦普及してしまったものを入れ替えるのも結構大変ではないかと思います。

フランスに来た頃、英語のキーボードに感激した経験

私は日本から来る時には大枚はたいて買った日本語仕様(日本語OS)のノートパソコンを持って来ました。
その頃はパソコンのOS言語以外の言葉を使うのは出来ないことは無いけれど素人には難しい設定が必要で、そんな事をやる暇も知識も無かったのです。
当時の15インチ画面の普通のパソコンはそれこそ20万円越える「贅沢品」でしたが私にとってはまるで<嫁入り道具>みたいなものでした。

今でこそパソコン代わりにスマホやタブレットを使っている人も多いのですが当時はそもそもネットが出来る携帯電話などもまだ無かったのです。

パリに仕事を得て初めて会社のデスクで自分が使うPCを見た時、キーボードが英語配列のものだったので思わず声に出して
「よかったー」
と言ってしまいました。これだとローマ字入力で打っている限り日本製のパソコンと同じ感覚で使え,ました。

数は少ないはずですが、フランスでも注文すれば英語のQWERTY配列のキーボードは購入できるようです。当時は会社の社内IT技術担当の兄さんが英語のキーボードを注文し、windows2000に日本語フォントと日本語入力機能をぶち込んでくれていました。日系企業はwindowsXPが出るまではみんなこうしていたと思います。

今は日本語にするのも簡単設定

XP以降は特別なファイルなどは購入しなくても現地語OSのパソコンで日本語の表示や入力が日本のパソコンと同じ感覚で出来てしまいます。メッセージやアプリの表示もまるで日本で買ったジャパニーズパソコンかと思うぐらい、和風にお化粧させることも今やみんながやっているでしょう。

追加で何も購入しなくても5分か10分ほどの設定で簡単ですよね。

そういえば日本語のMEが古くなってついにフランスで仏語XPベースのパソコンに買い換えて日本語で使えるようにした時、感動しました。
ただしキーボードを見ないで打っていることが一応前提です。

ちなみにwindows10についてはアップグレード後の記事でご案内しています。

あわせて読みたい
Windows10を日本語化してみました。 フランスで購入したWindows10、日本で買ったPCのように使うには?

フランス語キーボードにない文字の入力方法

フランス語の文章を入力していると時にはフランス語のキーボードにはない文字を入力しなければならない場合も出てきますね、そんな時のためにキーボードに書いてなくても入力する方法(コード入力)があります。

フランス語のキーボードなのに、仏語で特有な文字が無いなんて、信じられないんですが、これから紹介する下記の文字はキーボードをいくら見てもないんですよ・・・。

これらの文字を打つ際はキーボードを仏語モードにしておく必要があります。

Ç(大文字)の入力方法

通常小文字のçはありますが、大文字はキーにありません。ç+シフトだと数字の9になります。
ユーロの記号€があるのにçの大文字が無いとはこれいかに。
Çava? って打ちたい時はどうすればいいのでしょう?大文字Cで代用ですか?

答えは Alt+0199 またはAlt+128 です

Altキーと数字の0199(または128)を同時にタイプすれば出てきます。Altキーと一緒に打つ数字はPCの設定によって異なるようなのですがどちらかで試せば出て来ます。

œとŒの入力方法

また、頻度はごく少ないのですがoとeがひっついたつづりもありますね!
vœuxとか、œufとか。

答えは 小文字はAlt+0156、大文字はAlt+0140 で打てます

œはAltキーと数字の0156を同時にタイプ、
ŒはAltキーと数字の0140を同時にタイプ、
この場合、0を省略すると他の文字コードになってしまい違った字が出てきますので要注意。


この次は大文字にアクサン(アクセント)が付く場合です。これもキーにはありませんね・・・。

大文字母音にアクサン・グラーブ ` をつける方法

大文字母音にアクサン・グラーブ記号がつく場合です。
これはコード入力方式ではなく、記号と文字を組み合わせて打つんです。

答え
Alt Gr キーとキーボードの一番上の列の è と 7 と` が書いてあるキーを打ちます。
その直後に普通にアクサンを付けたい大文字を打ちます。
À È Ù 

小文字での ï î ôも同じ要領でしたね!
¨または^を打ってその直後にi o を打てばいいので同じ理屈です。
大文字もi,oを打つときにシフトキーで大文字にすれば自然に出て来ます。
Ô Ï Î
単語を全部大文字で書く場合にも使えますね!

É(Eにアクサンテギュ)を出力するには?

Eにアクサン・テギュ‘ がつく場合、結構文頭に来る事も多いですね。

答えは Alt+0201 またはAlt+144 です

これもÇと同じでAltキーと一緒に打つ数字はPCの設定によって異なるようなのですがどちらかで試せば出て来ます。

コードをメモってPCの近くでも貼っておけばてっとり早くすぐ入力できるので重宝ですよ。

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