Le prêt relais (住宅ブリッジローン)

ちょっと今の財政状態+現地不動産取引スピードの現状を考えると住宅ローンは不可能。

しかし他の人で資金に余裕がある人ならリスク込みで受け入れるかもしれません。こんなローンの提案はフランスでは実際結構普通にあります。日本でもブリッジローンという言葉を聞きますがフランスのこれは住宅購入専用です。

このローン、prêt relais (プレ・ルレ)は、条件が整えば結構使いでがあるのです。

ある不動産サイトでまったくの素人にも分かりやすく定義した文章がありました。これなら私にもよくわかります。

それによると要するにこれは現在持っている不動産を売却する前に他の物件を購入したい場合、銀行の同意の元に現在の物件の売却見込み価格の何割かを最長2年間返済据え置きで借りて新規物件の購入に当て、それでも不足する場合残りは手持ち資金と通常のローンで支払う、いわば不動産移行時ローンということなのです。

目次

2年までの限定で借りる・・・

上の説明にもありますが銀行からは2年まで、ということで購入希望不動産の価格の約半分の返済は据え置きにしてもらい、通常のローンとして借りた分を月々(普通は何百ユーロ、という金額になるはずですよね)返
済してゆくのです。

今まで持っていた物件がめでたく売却出来た場合、入ったお金で一括返済してしまえば良い訳なのですが、もし2年経っても売れない場合も時に、今のご時勢なので有りうるのです。

パリおよびその周辺、あるいは大都市にお住まいの人にはぴんと来ないかも知れませんが地方の田舎などは売れ残った家など半分ボロボロになった物件が結構あるのです。

大半は相続で受け継いだのが改築工事にお金もかけられなく、古くて汚いので買い手もなかなかつかず、不動産屋もお手上げの物件。・・・ちょっと値が安い物件でも買って工事費とかかけるより初めからきれいな物件を探す人ってやはり多いですよね。

そういう家だとすぐに住める訳だし。

プレ・ルレのシミュレーション

このprêt  relaisのシミュレーションをして見ましょう。

例: 新しく買いたいアパート       200,000ユーロ
+書類作成料、手数料その他経費 22,000ユーロ
                    合計 222,000ユーロ

概算で222,000ユーロが必要になっています。
支払いをするためにはプレ・ルレ銀行融資と普通のローンと、もし可能であれば自己資金を頭金として支払うことに。

今のアパートの査定売却価格  150,000ユーロ 

銀行から今回借りられた金額     80,000ユーロ
*この額はケースバイケースですが現物件の査定価格全額貸してもらえるということは値下がりもありうるので絶対にありえません。
自己資金の頭金           50,000ユーロ
それでもまだ不足するので、足りない分のために
普通のローンを新規に組む      92,000ユーロ

こんな風に銀行から80000ユーロ2年間返済据え置きで融資してもらい、92000ユーロ分をローンで毎月返済することになります。(当然これは利子も算入した支払い額です)

もし現物件が短期間で売却出来た場合は80000ユーロ+利子そして、別個の92000ユーロのローンの残額を一括で支払うことになります。
パリなどの大都市で不動産の売買速度も速い場合、早ければ3ヶ月程で一括返済のゴールにたどり着けるのですが、全部が全部そうは行かないのです。

2年以内に売却できない場合

さて心配な2年以内に空き家になっている以前のアパートが売れなかった場合です。困ったことになりましたが仕方がありません。

1)売れないのでさらに買い手を探し続けるが、そのために新たに同じローンを借りる。
そのためには旧ローンは一度で返済する必要があり、また銀行が融資してくれる額は初回より下回る。

または(これの方が現実的)大幅に値下げして売るとします、上記の例の場合、99000ユーロまで値引きしててやっと売れたとしてもよほどのバブル期を経てない限り購入時価格を大幅に下回る形になるはず。

2)売るのをあきらめて貸しアパートにする。ローンについては全額を通常のローンに変更して完済するまで支払い続け、家賃はその支払いに充当。

この2つのケースとも売れない場合、または売れるまで初めのアパートと移り住んだアパートの2つを所有しているので、住民税、固定資産税、アパートの管理組合に支払う個別割り当て金(charges)は双方のものを支払い続ける訳です。
ローンを支払い、さらに税金や諸経費を負担、かなりきつい話です。破産ですかね・・・新しく買った家も売るしかなかったり。

リスク満点ですね・・・。

ごらんの通り、スリルというかリスク満点ですね。

しかし買い替える物件が最初のものよりずっと安かったりする(prêt relais sec といいます)また違って来ます。
パリ市内とかの高値のアパートを引き払って田舎のおウチを購入するような場合とかでしょうか。
パリの物件は動きがいいので売るにも比較的時間はかからなくてすぐ返済出来るめどがつくし第一買い替えた物件の方が安いので借金返済に加えて利益❤が出ますよね。
(ちなみにウチはパリのアパートは借り家でしたのでもとより買い替え利益の期待は出来ませんでした 。)

何にせよローンを使うのは十分考慮する必要があると思います、希望の棲家に住めると言いながら、借金地獄に陥らないように。

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