FUN MOOCのウェブフランス語講座

フランス語を初歩から学ぶとしたら？

フランスに居住の目的で来る／長期旅行する予定で、渡航前にフランス語をある程度まで勉強しておこう、と考える人もたくさんいると思いますが、さて何を使って勉強しますか？

私は昔、フランスに来る前、NHKのラジオやTVの語学講座を視聴していました。毎月のテキストと電気代だけで自習することができましたが、なにしろやっとウェブという言葉が使われるようになった頃だったのでネットでの学習は一般的ではありませんでした。本当にアナログなやり方しか無かった21世紀前夜ってこんなだったんです。
NHKはもちろん日本の学習講座なので日本語で文法などを説明してくれるのと和訳がついているので大いに助かりましたが、私の場合日本語に置き換えてみるクセがつくという逆効果な面もありました。

2024年現在、インターネットが世界的に普及し、今や語学学習にもネットを使わない人は珍しいぐらいになりました。そして様々な学習用のアプリやサイトが有料無料共に数多くあります。

政府関連組織が運営するウェブ無料講座

フランスにはFUNのMOOC講座というネットで学べる教養講座があります。FUNのMOOCという略語だけだと意味不明ですが、FUN（France Université Numérique）とは2013年に、広く一般に知識の普及を促進し知識の開発・伝達方法を再考するために、フランス高等教育・研究省（MESR）によって立ち上げられたプロジェクトです。このプロジェクトのMOOC（Massive Online Open Courses、大規模オンライン講座）プラットフォームはデジタルツールを用いた革新的な教育・学習方法で、外国からでも受講ができ、しかも無料です。

こんな長々とした説明は読み流してもらってもいいのですが、これで怪しいプラットフォームではないことはおわかりいただけるはずです。

講座内容は、自然科学・社会科学・情報処理・芸術など、多肢多様なジャンルに渡っていますが、当然講座はすべてフランス語なのでフランス語の知識がなければ受講しても難しいでしょう。

フランス語で学ぶ初級～中級のフランス語無料講座

さて、MOOCの講座の中にはフランス語の初級～中級講座もあります。あらゆる言語の話者を対象としている直接教授法（学習する言語で教える方法）でフランス語を学習するものです。レベルはヨーロッパ言語共通参照枠のA1～B1までがあり、それぞれに分かれています。

上記の通りフランスの高等教育機関が監修していて、受講登録は無料です。全部完了すれば修了証ももらえます。
ただしこの修了証は単に講座を完了したという証明書です。語学レベルの公認証明証にはなりませんので注意が必要です。

また、「フランスで働く」というコースもあって、これはA2を終わった頃の人を対象としています。主に職場で使う実用フランス語の講座といったところでしょうか。ただ、目次を見た限り、一般に想像するオフィス仏語とは若干違う内容かな、と思います。

登録は基本的にメールアドレスだけ

講座を受けるにはまずプラットフォームに登録する必要があり、最初の受講時に登録します。
https://www.fun-mooc.fr/fr/cours/?languages=fr&limit=21&offset=0
で、検索窓にvivre enFranceとタイプすると、フランス語講座の一覧が表示されますので、希望の講座をクリックすると、下の画像のような赤いボタンが表示される画面に切り替わるので、この赤いボタンを押せば英文の登録画面が開きます。

メールアドレス、パスワード、氏名、任意のユーザーネーム、国、住んでいる都市名などを英語で入力すればアカウントが作成されます。学習する時にはメールアドレスとパスワードでログインして学習を進めます。

アカウントは一度作ればすべての講座に有効なので、次のレベルの講座に申し込む時はログインしてからこの赤ボタンを押せば講座登録完了です。登録メールには新しい講座が発表されるとお知らせが来ますが無視して構いません。

これを利用しての学習、日本で作成された大多数のものと違ってコースの中身は現実味たっぷりですので実用的ですね。無料で修了証ももらえるので利用しないと、もったいないかな？