Auto-entrepreneur(個人事業者)の個人情報を非公開に

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Auto-entrepreneurの登録情報はデフォルトでは公開状態

Micro-entrepriseとして登録してAuto-entrepreneur(個人事業者)になって個人での「会社」経営をしている人にお聞きしますが、登録の際フォーマットの項目19への記入(チェックマーク)に気づいています(いました)か?
こんな感じになってたかと思いますが、左にチェックを入れる四角が付いています。

見落としそうな小さなブロックですが、チェックを入れていないとデフォルトでは、「会社の住所と代表者の氏名」は公開されることになっています。つまり、SIRENEのリストやINSEE、societe.com.などに掲載され、Googleなどの検索エンジンで検索すると見れるようになっています。

何が見れるかというと、会社名称と所在地、売上その他営業成績にかかわる情報、従業員数などです。法人として会社名や店名を持ち、事務所や店舗を別に構えている場合は宣伝効果もあっていいのですが、個人事業者で会社名=自分の本名のAuto-entrepreneurの場合は困ることも大いにあります。つまり、自宅を事務所ということにしてウェブ制作とかライターなどを行っている場合、自分の氏名はもとより自宅の住所が誰からでも見れてしまいます。

気にならないという人もいるかと思いますが、普通はあまり気持ちのいいものではありませんね。

試しにローマ字で自分の氏名またはSIRENまたはSIRET番号をGoogle検索してみるとチェックしてあったか、またはし忘れたかがわかります。検索結果に自分の名前住所が入ったサイトがずらずらと出てきたら、チェックし忘れたと考えていいはずです。

INSEEのサイトで公開/非公開への手続きが可能

これを解消する方法はINSEE(フランス国立統計経済研究所)に連絡を取って「自分の情報は公開したくない」旨を伝えることです。

連絡といってもメールを書いたり電話がつながらないのを延々と待つとかではなく、サイト内の操作で10分もあれば誰にでもできます。もちろん24時間可能、真夜中でもできます。

まず下のINSEEサイトにアクセスします。(画像をクリックすると別のタブが開きます)

その後、自分のSIRET登録番号の入力になるのですが、それにはログインが必要です。

しかし、INSEEのサイトには登録した覚えが無いですよね? 皆がそのはずです。

どうすればいいかと言うと、このサイトへはFRANCE CONECTを使って入ります。これは政府サービスのサイト間でIDとパスワードを相互利用できるようにしているもので、アカウントをむやみに作成したりする必要をなくし、セキュリティを高め、なによりも時間節約効果があります。私も最初は怪しんでいましたが、最近は重宝だと思うようになりました。

まずページの真ん中の「FRANCE CONNECT」をクリックします。すると、下記の画面になり、提示された政府サービスのどれかのIDとパスワードを使って次に進むことができます。

通常は上段のどれかを使うことになります。

下段はマイナーなサービスで知っている人も少ないかと思いますが、上段の税金/医療保険/郵便局のIDは誰もがどれかを持っているはずなので、この3つのうちの1つをクリックしてIDとパスワードを入力します。ちなみに私は真ん中の医療保険で行っています。

SIREN番号入力以降は画面の指示に従って非公開にすればおしまいです。

ただ、この手続後即非公開になるのではなく、2~3日から数日間は待つ必要があります。

その後、こんな風に非公開になります。

※ちなみに非公開処理をしていないと、このように色々な情報が公開されてしまいます。

非公開の場合、専用の銀行口座を開く時に面倒が発生

さて、非公開にするとまずは一安心なのですが、今度はMicro-entreprise専用の銀行口座を開く際に少しだけ面倒なことになってきます。

Micro-entrepriseは年商1万ユーロ以内なら運営にかかわる入出金を個人の銀行口座で行ってもかまいません。個人的な支出や本業の給料などの入金口座にしている口座とAuto-entrepreneurとしての活動にかかわるお金の出し入れを混ぜると複雑なことになりかねませんが、一応はこれでいいことになっています。

そのうえ、会社用の銀行口座(一般にプロ口座と呼ばれています)は毎月の口座維持手数料が8ユーロ強かかります。それで年商1万ユーロ以下なら作らない方が節約できます。
ただし、1万ユーロを超えたら作る義務があります。また、1万ユーロを超えなくてもプライベートの入金・出費とは別物にしておいたほうが良いという人もいるでしょう。

そこでプロ口座を開設するためにネットプロバンクのサイトを閲覧したり、既に持っている従来の銀行口座のプロバージョンを検討し始めることになります。
そして口座開設に必要な書類を調べると、だいたいどこの銀行でもVérification de l’existence d’entreprise(会社が本当に存在することの証明資料)として、Avis de situation Sirene(SIRENE台帳記載の会社登録内容の証明のこと)が必要になります。

この書類の入手方法ですが、通常はこのURLにアクセスすればすぐに書類がダウンロード可能です。SIREN(9桁)またはSIRET(14桁)を所定の場所に入力すれば大丈夫です。

ただし、『非公開』にしている場合ワンステップ余分にかかります。
まずはこのような赤い表示が出て、「エラーだ」、とあせることになります。

ここでまたFRANCE CONECTを使用してログイン

しかし、問題ありません。上の方で説明してあるのと同じくこの赤表示の下にあるFRANCE CONECTのロゴをクリックして任意のサービスの自分のIDとパスワードで入れば、Avis de situation Sireneをダウンロードできる画面になります。

こんな感じの書類です(©sakuraex.eu)



実は私は半年前にプロ口座の銀行を新参サイト(安い!)に変えようかと思って『公開』モードにしたまま放ったらかしにしてしまっていて、情報出しっぱなしにしてました!

1ヶ月前に気がついて再度『非公開』にしたのですが、すぐにはそうならないので上でぼかしてある画面のように誰でも見れるものになってました!ちなみにこのご時世に料金が安すぎるのはなにか問題がありそうなのでやはり銀行を変更するのはやめてました。気をつけないといけないですね。反省、反省。

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