封鎖の2日目、この田舎都市の中心街を歩いてみましたパリなどの大都会と違って15分ほどで一周できます。人通りは本当に少なく、5~10メートルに1人ぐらいです。
静かな静かな街
閉店を知らせる張り紙は店によってあるところと無いところと。大きな店には必ず貼ってあります。また、路上のパーキングメーターの画面には”コロナウイルス—無料”との表示がされるようになりました。
ただ、持ち帰り用の食品の販売は許可されているのでテラス席を閉鎖して販売だけしているパティスリーがぽつんと営業継続。パン屋は営業を許可されていますが、チェーン店のPaulは閉店を選択しています。
モノプリなど街中の小さなスーパーや薬局には入店待ちの人影は無く、買い物に店内に入ってもお客は少なくて1メートル以上の距離は保てる形にはなっていますが、気にしないで好きな動きをしている人も結構います。とても嫌なんですけどね・・・。マスクや手袋よりも外出後手をよく洗う方が推奨されているし、マスクはキャッシャー以外は付けてないのが現状です。マフラーやセーターで顔の下半分を隠しても自分が咳をしていない限り何の効果もないのでやりません。
個々の肉屋や鶏肉店には午前中だけの営業という張り紙がしてあります。お客が少ないので店をダラダラ開けるよりも、ということですね。
中心街ではあまり警官の姿を見ませんが、実は街や山に入る国道や海岸沿いなどでのクルマの取締を厳しくやっているようです。会社も閉まっていて子供の学校も休み、バカンスと勘違いして近場に遊びに繰り出している人々が国中でかなりいるようで、いくら証明書があっても自宅から遠く離れたところで捕まったら罰金対象案件になります。
封鎖翌日の18日は全国で4100件近い罰金キップ、この数はコントロールの強化もあり翌19日には10000件以上に跳ね上がりました。
この田舎都市のある県でもこれまで100件以上の罰金案件が。罰金の額は初め38ユーロ、今日から135ユーロ、45日以内に支払わなければ345ユーロに引き上げられます。
モノプリからの帰り、国道ではないのですが街中で警察の検問に遭っている赤いクルマがいました。どうなるのでしょうか、チラ見だけして早足でその場を離れましたけど・・・。
(下の写真は上の文章とは関わりはありません)
今は3月末でそろそろ海岸沿いに遊びに行く人も増える次期なのですが、先週末から今週にかけてギリギリでパリを脱出してセカンドハウスに滞在する人たちが封鎖にもかかわらず通常の雰囲気でビーチを散歩したりしていることが多かったので、各地の海岸が閉鎖になりました。
さらに、今日みたニュースでは大西洋岸の避暑地に季節外れにパリから所有する別荘にやってきたお金持ちが多く、もし彼らの中に感染者が居るとしたらこれがウイルス拡散になってしまわないか、と地元民が心配している状況が伝えられていました。
私も先日のモンパルナス駅の混みようを見て気になっていたのですけどね。どうなるのでしょう。
あろうことにパリのバルベス界隈のマルシェ(市場)はいつもとほぼ同じ賑わい。これじゃダメですよ!と、いうか商売をしていいことになっている食料品や新聞雑誌、薬品以外のモノまで販売しています。
政府は19日付で市場の食料品以外の品物を取り扱う商人に閉店を義務付けました。
Covid-19 に乗じた犯罪も
さて、ワルはいつでもどこでも居るもので、全国封鎖になったら泥棒する品目も変わりました。時計貴金属宝石は盗む対象がほぼ閉まっているのですから今一番お金になりそうなものを盗むのでしょう。
パリの郊外でスーパーの品物を8カート分盗もうとした泥棒集団、わたしの近所では定住住居を持たない人や生活困窮者への食料供与・炊き出し組織のResto de Coeur(心のレストラン)の食品倉庫の夜間荒らし、パリのベルヴィル中華街の中国人(中国系フランス人ではなく中国籍)経営のなんとオーガニック食品店の陰で密かにマスク15000枚と消毒ジェル133L以上を中国から不法入手、違法販売していたものの摘発等、これもきりがありません。
↓店の奥で見つかったマスクとジェル
イタリアは全国封鎖から10日目の今日も勢いは落ちたもののまだまだ感染者数、死亡者数が増加しています。潜伏期間などを考えると10日ではなんにも効果は見えないのは当然ですが、これより1週間遅れて封鎖になったフランスもスペインのような急激な状況悪化では無いものの、国土の東北部を中心にまだまだ状況の見通しは悪い方に傾いています。最初の予定の2週間では絶対に済まない見通しです。
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