海外で就職が無くても収入を得る道がある
海外に移住すると最初は現地の言葉もそんなに(または全く)できないし、現地生活に慣れるだけで大変ですよね。
ましてお仕事となると、<現地の言葉ができない>で、就職先を見つけるのも大変です。
中にはもともと大学院などに留学&学位取得されていたり、何もなくても準備をする余裕があって学校に通って資格を取るなどができる人もいるでしょうが、私の場合はそんな時間も無く、とにかく早く就職先を見つけることで必死でした。フランスの(現地国の)学歴ゼロ、語学力低級の状態ではそれしかできませんでした。でもこんな人が実は結構多いんではないのでしょうか?
私は特にアートというか工芸的な才能もそれからガテン的なスキルも無く、事務的な仕事では現地人と競争しても勝つ見込みはまず無いと、パリの日系企業に履歴書を送りまくりました。その結果運良く13年以上も努めた会社に拾ってもらえたんですが(興味ある人は自己紹介を見てください)、私が仕事を求めてさまよっていた時はまだアナログな求職活動がメインの時代でこんなでした。今はインターネットで仕事を探せるので便利ですね。
ところで、今はこのコロナ禍の時代にあっては在宅ワーカーがこれまでになく注目を浴びています。
テレワークを実施している会社が来社を強制しなくても業務をこなしてもらうことは可能なことに気づき、これまでは契約社員に来てやってもらっていた業務もネットがつながって連絡が取れるなら、クラウドソーシングを使ってフリーワーカーに仕事を発注するケースも格段に増えました。
出社不要なので通勤手当やデスクのスペースも不要。その他経費もかからず、会社にとってはこの方が節約もできますよね。
コロナが収まってもこれは続くと思います。雇ってくれる就職先を探さなくても世界どこにいてもちゃんとネットがつながる環境とパソコンさえあれば自宅でフリーランサーとしての開業も可能ですね!
ちなみに私もパリの会社を辞めた後、それこそ日本人どころかフランス人にも仕事があまり無いこんな地方でもなんとかフリーで仕事が出来ています!
ネット経由で仕事をフリーランサーとして受ける場合、数々のクラウドソーシングサイトが利用できます。もちろん独占契約ではないので何社に登録しても大丈夫、いろいろ試してみて自分に合ったサイトを見つけましょう。
初心者でもできるごく簡単な作業からライティングや翻訳、ホームページ制作やWebアプリなど、専門的な仕事もあります。
専門スキルを必要とする仕事ならかなり稼げるかもしれません。ただ、社会保険、具体的には年金の面では雇用者負担分が付きません。これは日本で厚生年金が受けられる人と国民年金だけの場合と同じような格差がありますので将来に備えて貯蓄プラン等をしっかり立てておくべきです。
現在いろいろなクラウドソーシングのサイトがありますが、今日は日本のサイトについてです。
海外からも仕事ができる日本のクラウドソーシングサイト
日本のクラウドソーシングサイトは、報酬入金先を日本の銀行に限定しているところがほとんどですが、日本の銀行口座をキープし続けている人なら報酬入金口座をそちらに指定すればお仕事ができるはずです。
それでは日本の銀行口座をクローズしてしまった人は日本のサイトでは実質仕事は不可能か、というとそうでもありません。世界のほとんどの国で通用している電子決済サービス、PayPal(ペイパル)での振込に対応しているところも数社あります。
そして最近ではPayonner(ペイオニア)という決済サービスを使うサイトも出てきました。この仕組みは報酬を日本円でペイオニアの日本支社が持つ日本の銀行口座へ振り込めばよいので日本在住者と同様一括して振込処理が出来ます。この方がクラウドソーシングサイト側ではすべて<日本の銀行への振込>、事務処理の手間が少なくなりますね。
問題は時差が大きな国に住んでいる場合、質問があったりしても日本の担当者とすぐに連絡を取れる時間が限定されてしまうこと、また締め切り時間にも注意しないといけません。例えば締め切りが日本時間朝11時となっていた場合、フランスからだと真夜中から未明に作業するのでなければ前日の晩には納品する必要があります。
次に挙げるサイトは上記ペイパルやペイオニアに対応している代表的なクラウドソーシングサイトです。
クラウドワークス
クラウドワークスはいうまでもなく日本の代表的なクラウドソーシングです。登録者約443万人(常に増え続けているはずで実質数はつかめません)で大小合わせて数十万の企業または個人からの求人が毎日更新されています。
さらにクラウドソーシング総合サイトなのでリモートで可能な職種・作業がよりどりみどり、多種多様なワーカーが働いています。
大きな会社なので、登録者へのケアやサービス、問題のある募集の通報システムなどの安全対策も充実しています。質問への回答も迅速、初心者向けの簡単ワークは報酬もそれなりですが、これで徐々にネットを利用してクラウドソーシングで働く感覚を身につけることができます。
ただ、本人確認書類は昨年改定になった新しいパスポートは受け付けられません。一昨年までに作成したものをお持ちなら大丈夫ですが、特に確認書類を送らなくてもお仕事は可能です。
日本に銀行口座が無い人は登録後、一応コチラから直接相談してみることができます。ですが、諸般の事情があるのか、手続きについてはなんとも歯切れの悪い回答が返ってきます。
私も何度もやり取りしましたが最終的にはペイオニア自体に問い合わせると(日本語でOKでした)1回でわかりやすい回答をもらえました。要するに下記の手続きになります。
日本に銀行口座を持たない人への報酬支払いはPayoneerで行われます。
ペイオニアに登録後、日本円で資金を受け取るために自分のアカウント内に日本円口座を開設し、入金してもらう企業をリストから選びます。Crowd Worksはリストには記載が無いので、その他の欄にサイト名を英語で手入力します。するとクラウドワークスの持つ日本の銀行口座(三菱UFJ)の口座番号が通知されるのでこの口座を普通に自分のクラウドワークスの報酬受取口座として登録しますが、口座名義人はペイオニアジャパンとします。
報酬が入金された後、ペイオニアの自分のアカウント内で振り込まれた報酬に値する金額を海外の居住国にある自己の銀行口座(ペイオニアのアカウント内に登録済みである事が前提)へ転送する請求をして入金すれば良いわけです。この際PayPalと同様手数料が引かれるはずです。
このようにPayPalとはかなり様子が違うのですが、他の日本のサイトもPayoneer利用なら日本国内の口座に振り込めばいいので手間がかからず海外居住者にも門戸を開きやすくなるはずなのですが・・・。日本の会社って閉鎖的なのが多いのでなかなか進まないのかも知れませんね。
リワークス
リワークスは在宅ワークの人と企業とのマッチングをするサイトです。
まずプロフィールを作成し、掲載企業の情報をチェック。興味のある企業にプロフィールを送り、返信を待つことになります。出社が必要なものもありますが、働き場所を問わない在宅ワークもたくさん!
マイページ内で職歴学歴、自分の特徴やセールスポイント、その他アピールする事柄を記入するところがあり、希望業界・職種も細かくわかれているのでチェックしやすいです。
また、キャリアを変更してこれまで未経験の職種にチャレンジしたい人をバックアップする制度もあります。リアルタイムでのリモート研修もありますが日本時間の通常のビジネスアワーに開催されるので時差が少ない国または日本国内に居住しているなら利用しやすいでしょう。
報酬支払は『銀行振込』(日本国内の銀行のはずです)としているところが多いようですが、企業にもよるのでまず相談してみることも可能だと思います。最初からPayPalでの支払い可と書いてあるのもたまにあります。
コニャック
Conyacは、株式会社Xtraが運営する翻訳を中心とした在宅ワークのクラウドソーシングです。
もともとの方針が、
「学びながら翻訳のスキルを磨く」
というクラウドソーシングですので自分のスキルのレベルに関係なく登録できます。(現在登録者は10万人以上で日本人以外のネイティブも多数在籍しています)登録時は全員Starterレベルとされます。その後任意でサイト内で申請して受けることができるレベル認定試験に合格点を取れば、Standardレベルより上になることができます。
登録してすぐ可能なのは、かなり頻繁に(それでも最近は以前より減りました)サイトにアップされるLightレベルの翻訳。
大体が短いビジネスメール1通ぐらいの分量ですが、最初に完成して投稿した2名に報酬が支払われるという早いもの勝ち式です。特に英日翻訳は登録している人も多いので正に時間との勝負です。登録したメールにお知らせが来るのですが、来たときには既に他の人に先を越されていて翻訳が終了していることもよくあります。絶対に仕事が欲しい場合はこまめにサイトをチェックするしかないようです。報酬も1本100円にもなりません。
これ以上の報酬額を望みたい所ですが、Lightレベルの他にStandardレベルの翻訳もあり、字数も多く報酬額としては1000円以上のものもありますが、このレベルの翻訳はレベル認定試験でStandard以上と認定されないと行うことはできず、またレベルはクリアしていてもLightレベルの翻訳の評価を3件以上行っていないと「貢献不足」として翻訳を受注することはできません。
要するに助け合ってレベルを上げていく翻訳クラウドソーシングサイト、ということにはなっていますが、この1、2年は少し様変わりしてきました。
下の図はConyacホームページからの抜粋ですが、まるでクラウドワークスのようにwebデザインやライティングなど翻訳ではない仕事も見つけられます。これらはマーケット依頼(お仕事情報)に掲載され、募集を見ての自由応募が可能です。クライアントは応募者の自己紹介ページやレベルランク、これまでの実績を見て依頼の判断をするはずなので、少なくとも自己紹介欄は綿密に埋めておくことがお勧めです。
日本語でのデジタルコンテンツやライティング、アプリ作成など、語学ができなくても可能であるような仕事もポツポツ見かけます。語学スキルはそれほどでもなくても海外で仕事を開始するにはピッタリのサイト、ということでしょうか。
ちなみに報酬はPayPalまたは日本国内の金融機関あてに振り込んでくれます。はっきり言って翻訳作業に対する報酬は低めなのですが、物価の安い国にお住まいの場合は結構あてにできるサイトです。
ワークシフト
Workshiftも語学関係クラウドソーシングのサイトです。コニャックと同じく登録時にはテストは不要ですぐに仕事を探すことができます。翻訳ではなくマーケティング関係の市場調査なども多く、日本のサイトではあるのですが、日本人以外の登録者が多いことが特徴です。
ただ、仕事を受けるにあたって滞在国が限定されたりするケースが多いので注意が必要ですが、案件がアジア絡みのものが多く、アジア言語がらみの仕事を探している場合はかなり使いでがあるサイトです。
こちらは海外の銀行口座またはPayPalに報酬が振り込まれます。
以上、現時点での日本の銀行口座がなくても報酬が振り込んでもらえるクラウドソーシングでした。もちろん状況は刻一刻と変化しますので新しい情報が入ったらまた記事にしてみます。
コメント
コメント一覧 (2件)
質問です。
支店名はPayoneerの銀行コードにしたのですが、間違っていますか?
Yuiさん、
ご質問が短文なのですが、「支店名」とはクラウドワークスに登録する支店名ということと考えます。
添付したスクリーンショットにもあるようにペイオニアで日本向け口座を作った際もらった自分用の口座の銀行名・支店名になり、
私が登録した時は三菱UFJ銀行せいうん支店でした。現在はこれと異なるのなら、その銀行と支店名を入力することになります。
口座番号は個人個人で違うので(この画面コピーでは私の番号)マスキングをかけています。口座番号はもちろんご自分のを入力してください。
クラウドワークスではペイパルにいちいち入金する手間を省くためにペイオニアが持っている国内用の口座を各自に割り当てさせて
他の国内居住者同様にそこに振り込むことに変更したようです。
疑問点はクラウドワークスに問い合わせても満足できる返事は期待できないのでペイオニアに質問すれば(日本語で可)わかりやすく答えてくれます。
また、クラウドワークスのみんなのお仕事相談所にはこんなQAもありました。
https://crowdworks.jp/consultation/threads/16377