退職ストーリー その2

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辞めると宣言するにはタイミングがある

前回の続きになりますが、辞めると決めていてもら実際に会社側に伝えるタイミングがどんな場合にもあるかと思います。

法定では1ヶ月前でいいものの、やはりそれは急すぎる、ぎりぎりの線で2ヶ月前だろうとは一応踏んでいましたのですがやはり言い出すのには結構勇気が要りました。

と言ってもその時は会社が今後どういう事態になるか予想もついていなかったのですが・・・。
やはり10年以上も勤めたので気軽に「ほんじゃ、何月何日で辞めたいのでお願いします」とは言い出しずらかったですね、実際。

会社の業績悪化

自分なりに感じてはいたのですが一昨年末ごろから業績の雲行きについて「こりゃやばくなりそう」とは感じていたのです。それが2015年頭のあのパリのチャーリーエブド事件でさすがに皆一応慌て始めたのでした。

私的には「今頃なに慌ててるんだろ」と真面目に仕事している顔の裏側で思っていましたが、ただ一般の海外旅行好きの日本人はテロリスト達の標的はフランスにおいては一応<決まってる>と認識してくれていたようでその後の日本人ジャーナリストの悲劇にもおそらく「あんなところに行ったからよ」といい方に解釈してくれていたようです。

それで一応会社のお客様として来仏してくれる観光客さんの数は5月連休、夏休み、9月連休は落ち込みは例年よりあっても最低の状態からはなんとか浮上していることが出来ていたのです。
しかし、他の月全てが前年比およそ25%~30%減という結果に、「もうこれは相当危ない」と見ていました。しかし一応「希望退職募集」ということにはなっていなかったのです。元々節約のため最小限の人員で運営して
いる会社なので、逆にそれは無かったようでした。
しかし誰かが休むと派遣さんをお願いして埋めたりしているのですが、内勤の私の場合そんな人は頼めないらしく、そのために非常に休みづらい、どうかすると日本よりも休めない状態でした。

だけどもうタイムリミット

こんな業績悪化の一方の会社。これじゃさよならしても悔いは無い、休みも取りにくい奴隷の暮らしよりも好きな事をしたい、・・・と言うよりもとにかくもう時間切れ、早く退職の意思を伝えるしかない、と、10月に入ったある日皆が帰った頃合いをみて上司にこっそり打ち明けました。

もう驚かれましたよ。
なにせこれまで数年間も化けの皮かぶって気配も見せなかったのですから。その間3度もマネージャーが変わり環境も少しずつ変化しているのですが、辞職の意思はまったく変わらなかったのですけど。

口頭で伝えてしまった帰り道、まだ秋の初めで夕方6時過ぎでも街が夕日に照らされている中を歩いていると本当に気持ちが軽くなったのでした。


会社員の身分は一応安泰してはいるし生活のために毎日通っていたのですが、結局私はサラリーマンが向いてない人間なのだろうと今つくづく思います。日本でも20代から30代にかけて正社員で10年弱という一応ある程度長いこと勤務したことがありますがその間常に<自由の身分>に憧れ続け、だけど一人暮らしなので生活もあるし思い切ったことが出来なかったのです。

ところが当時やっぱり会社が落ち目になり波に乗る形で退職。
日本じゃ30過ぎたらもうオシマイ、という時なのに辞めるしかなくなり、ついでに海外はスペインに飛んだのです。(こちら参照)

業績も悪いので思わぬことに

辞職希望を伝えた際、辞めるのは12月末日付けでも最後に取れなくて溜まっている有休を使って大体月半ばで最終日にしたい、と言ったのですが、本当にそれがぎりぎりの日付けだったのだと悟ったのはそれから数日後です。

上司に「ちょっとちょっと、」と別室に連れてゆかれ、辞めるってことは会社の誰かに伝わっているかどうか
聞かれました。

えっ?なんで???になりましたが実際のところ1ヶ月前ごろ皆に言いふらそうと考えていたので正直に退職については誰も知らないと答えたら、
会社の業績も最悪なので現在の状態なら合意による雇用契約廃棄に持って行った方が絶対良いのでとりあえずこのまま指示を待っているように

ということに。

*続きは次回「退職ストーリー その3」で。
*前回は「退職ストーリー その1

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